近年、「ストーリーテリング」は
様々なビジネスシーンで活用されるようになりました。
マーケティングやブランディングにおいて
ストーリーテリングは、価値を浸透させる
手段であったり、パーソナリティーを
伝えるための重要な手法として考えられています。
・概論を聞くよりストーリーのほうが22倍記憶に残りやすい
スタンフォード大学 マーケティング学教授の
Jennifer Aaker氏の研究によると、
ストーリーは、数字や事実を記述するよりも
最大22倍 人の記憶に残りやすいことがわかっています。
無機質な情報になりがちな概論や事実より、
人間味のある物語は聞き手からすると「体験」であり、
その体験はエピソードとして印象になりやすく、
感情と記憶がセットになって強く結びつくのです。
参照:https://womensleadership.stanford.edu/stories
・価値の伝わりやすさ
ストーリーには、主人公を中心とした様々な人物が登場します。
各登場人物の境遇や考え方、心の動きによって、
ストーリーの聞き手が登場人物と自分を重ね合わせ、
共感してくれる可能性もあります。
つまり、ストーリーテリングによって共感度を高めることができれば、
自分が伝えたいメッセージや価値を相手に深く届けることができるのです。
・感情に訴えかけて、行動をうながす。
伝えたストーリーに対しての共感度が高ければ高いほど、
聞き手は感情移入するようになります。
このように没入感の高い状態で、登場人物が苦難を乗り越えたり、
成功を収めたりするような場面があると、
聞き手は感情を大きく揺り動かすことになるでしょう。
「自分もこんな風にがんばらなければ」と
奮い立つ人も現れるかもしれません。
ストーリーテリングは相手にメッセージを伝えるだけでなく、
行動を喚起することもできるのです。
ストリーテリングの意味
ストーリーテリングは、
「story telling」の文字通りの解釈では、
「物語を語る」ということを指します。
「昔話」「言い伝え」など、語り手が物語を
聞き手に直接語り掛ける方法で、
1人で読書をすることとはまた違います。
昔から伝わるストーリーテリングは、
ビジネスにおいてもとても注目されているのです。
なぜなら、事実をただ述べるだけでなく、
「物語」として語ることで、相手により
強い印象を植え付けることができるからです。
プレゼンテーションなどの場面で、
数字といった事実だけ伝えるのと、
具体的なエピソードがあり、
ストーリー性がある内容だったら、
どちらに共感を抱きやすいでしょうか。
今の時代は、情報が溢れ、
商品の価値や質だけでは差別化が難しくなってきました。
そこで、ストーリーテリングを活用し、
ストーリー性をアピールすることで差別化を狙う事ができるのです。
代表例として、アップル創業者の1人である
スティーブ・ジョブズ氏のスピーチは、
現在でも人々に大きく影響を与えるスピーチです。
これも、ストーリーテリング型であると言われています。
ストーリーテリングはなぜ重要?
ストーリーテリングの重要性について、
さらに詳しく見ていきましょう。
ストーリーテリングによって生まれる強い共感性が、
聞き手の印象に大きく影響すると考えられています。
聞き手が感情移入できるようなストーリーテリングは、
事実を羅列している内容よりも、長期的に記憶に残りやすいでしょう。さらに、ストーリーテリングの具体的なエピソードは、
聞き手のイメージを膨らませます。
数字など事実だけでは、伝えにくいことを伝えることもできるのです。
また、信頼性が高まるとも言われています。
ストーリーテリングは具体的にわかりやすく伝えるため、
読み手が自ら納得することで信頼にも繋がるでしょう。
まとめ
物語を語るストーリーテリングは、
ビジネスにおいても大変注目されつつあります。
情報が溢れる社会の中で、
事実だけでは競合と差別化を図ることは難しくなってきました。
オリジナルのストーリーを用意し、
ストーリーテリングによって多くの人々に影響を与えていきましょう。
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